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<ブタを用いたEUS-FNAハンズオントレーニングを開催しました>

東北大学 消化器内科 菅野 敦

10月28日(水)に、先端医療技術トレーニングセンターにおいて、ブタを用いた超音波内視鏡下穿刺吸引法(Endoscopic ultrasonography(EUS)-guided fine needle aspiration(FNA))ハンズオントレーニングの予行練習を行いました。

本トレーニングは、2015年12月6日に若手消化器内視鏡医を対象とした「第1回ブタを用いたEUS-FNAハンズオントレーニング」の予行として行いました。EUS-FNAは、超音波が先端についた超音波内視鏡を口から消化管に挿入し、膵臓のみならず消化管に近接した臓器を超音波で描出しながら、鉗子口から穿刺針を描出し、各臓器から組織を採取する手技です。近年、EUS-FNAは組織採取のみならず、膵嚢胞や胆管・膵管を穿刺しドレナージを行う手技にも応用され、広く普及しつつあります。しかし、EUS-FNAは臓器を穿刺するという高い侵襲性のある手技であるために、若手内視鏡医が術者となる機会は少なく、学ぶことができないのが実情です。また、採取した組織の検体処理がEUS-FNAを行う上で極めて重要ですが、その教育や啓蒙、普及も困難です。

今回のブタを用いたハンズオンセミナーの目的は、実際にEUS-FNAの手技を生体であるブタを用いて体験し、その穿刺技術と採取した検体処理を学ぶ事です。全身麻酔下のブタを用いて、EUS-FNA用の超音波内視鏡を口から胃内へ挿入し、胃から肝臓を超音波で描出後、内視鏡の鉗子口からEUS-FNA用の穿刺針を挿入し、受講者に肝臓を穿刺してもらいます(人では膵臓を穿刺することが多いのですが、ブタの膵臓は胃からの描出が難しいため、受講者には肝臓を穿刺します。)採取した検体は、その場で細胞診と組織診用に検体を分離し処理する方法も学んでもらいます。

今回の参加者数は、消化器内科6名、病理2名、立会い業者3名の合計11名でした。12月6日の当日は、実りあるハンズオントレーニングになるよう今回の反省をふまえ準備を整えたいと思います。

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